サブマリーナの話をするとき、多くの人が「41mmになって大きくなった」と言います。半分正しくて、半分は違います。

何が変わったか

現行の126610LNは、径41.0mm、厚み12.3mm、ラグトゥラグ47.6mmです。

先代の116610LNは40mmでした。数字の上では1mm大きくなっている。

ところが実際に並べると、そこまで印象が変わりません。理由はラグの処理にあります。新世代ではラグの幅が絞られ、ケースサイドのラインが細くなりました。径が増えたぶんを、ラグの細さで相殺している。

つまり「1mm大きくなった」より「1mm大きくして、その分スリムに見せた」が正確です。

47.6mmという数字の位置

ラグトゥラグで並べると、サブマリーナの位置がはっきりします。

モデル ラグトゥラグ
エクスプローラー 36 36.0mm 43.0mm
デイトジャスト 41 41.0mm 47.5mm
サブマリーナ デイト 41.0mm 47.6mm
デイトナ 40.0mm 47.6mm
GMTマスター II 40.0mm 48.5mm

サブマリーナはデイトナと同じ47.6mmです。径では1mm大きいのに、手首の上での占有面積は変わらない。

そしてGMTマスターIIより0.9mm短い。GMTのほうが径は小さいのに、ラグは長い。カタログの数字だけを見ていると、この逆転には気づけません。

グリーンベゼルの126610LV

いわゆるスターバックスです。ベゼルが緑で文字盤が黒。

寸法は126610LNと同一なので、着けたときの大きさは変わりません。違うのは色だけです。

ただし色が変わると印象は変わります。緑は黒より視線を集めるので、同じサイズでも大きく見える。手元を主張させたくない人には、素直に黒のほうが合います。

先代の16610LVは緑ベゼルに黒文字盤でカーミット、116610LVは緑ベゼルに緑文字盤でハルクと呼ばれていました。通称が世代ごとに変わるので、中古で探すときは通称ではなく型番で確認したほうが確実です。

今季の服との相性

2026年秋冬のテーラリングは細身に振れています。ネクタイも復活し、袖口は締まる方向。

この状況でラグ47.6mmは、細身のジャケット単体だと比率が合いにくい。厚み12.3mmは袖口を通るので「入らない」わけではないのですが、袖から覗いたときの占有面積が今季のシルエットに対して大きめに出ます。

一方でアウターが主役の年でもあります。肩の張ったコートやボリュームのあるブルゾンと合わせるなら、手元に存在感があってもバランスは崩れません。

なお、僕としては

サブマリーナを選ぶなら、僕は黒(126610LN)です。

グリーンは良いものだと思います。ただ僕は手元が主役になりすぎるのが好きじゃない。袖口から覗いたときに、そこにあるだけで主張しないほうがいい。引き算が効いているのは黒のほうです。

人気も価格も緑のほうが上だというのは知っています。そのうえで黒を選びます。好みの話なので、あまり論理で説明する気はありません。


※ 寸法はメーカー公表値および各社の実測値に基づきます。測定方法により0.2〜0.5mm前後する場合があります。 ※ 通称は市場での呼称であり、正式名称ではありません。