手首が細くて時計選びに困っている、という相談をよく受けます。答えははっきりしていて、ラグトゥラグの短いものを選べばいい。

エクスプローラー36の数字

現行の124270は、径36.0mm、厚み11.6mm、ラグトゥラグ43.0mmです。

この43.0mmという数字が効きます。主要モデルと並べると位置が分かります。

モデル ラグトゥラグ
エクスプローラー 36 43.0mm
デイトジャスト 41 47.5mm +4.5mm
サブマリーナ / デイトナ 47.6mm +4.6mm
GMTマスター II 48.5mm +5.5mm
GS スノーフレーク 49.0mm +6.0mm

4.5mmから6.0mm短い。1割以上違います。

手首の上で1割場所を取らないというのは、見た目にはっきり出ます。径36mmという数字の小ささ以上に、ラグが短いことのほうが効いている。

目安として

手首周りに対するラグトゥラグの上限は、おおよそ手首周り(cm) × 2.95mm と考えています。

手首周り 上限の目安 収まるモデル
15cm 44.3mm エクスプローラー36
16cm 47.2mm エクスプローラー36
17cm 50.2mm ほぼ全モデル
18cm 53.1mm 全モデル

手首15〜16cmだと、この表の中ではエクスプローラー36しか収まりません。逆に17cm以上あれば選択肢は一気に広がります。

簡易な計算なので、腕の形や好みで結果は変わります。ただ目安としては使えるはずです。

厚み11.6mmも効いています

袖口を通るかどうかは厚みで決まります。

10mm以下が薄型、11mm以内が「薄さ優先」で探す場合の一般的な上限、14mmを超えると袖に干渉しやすくなる。エクスプローラー36の11.6mmは、薄型の範囲に近い。

ラグが短くて薄い。細身のテーラリングと最も相性のいい組み合わせです。

今季の流れとも合っています

2026年秋冬のテーラリングは細身に戻っています。ネクタイも復活し、袖口は締まる方向。

この年に、ラグ43.0mmで厚み11.6mmという寸法は素直に効きます。狙って選んだわけでなくても、結果として今季のシルエットに乗る。

小径が良く見えるという流れは以前から続いていますが、今季はそれが服の側からも支持されている状態です。

でも、大きいのが好きなら話は別です

ここまで書きましたが、逃げ道はあります。

ゆったりしたテーラード、肩の落ちたジャケット、開いた襟。あの様式なら大ぶりの時計が正解です。袖幅が広ければ、ラグが48mmでも49mmでも比率の問題は消えます。

トレンドは「いま多数派がどこにいるか」の話であって、「何が正しいか」の話ではありません。明確な様式を持っている人は、流行の外にいて構わないと思っています。

ポール・ニューマンが着けていたデイトナ、Ref.6239は37mmでした。現行より3mm小さい。小径が今っぽいという流れは、実はロレックスにとって本来の姿に戻ることでもあります。トレンドと歴史が同じ方向を指している、珍しい状況です。

なお、僕としては

エクスプローラー36は文字盤が黒しかないので、僕には選ぶ余地がありません。それが好都合です。

ベルトはブレスのままでいいと思っています。ラグが短いぶん、ブレスの重さが悪目立ちしない。他のモデルならレザーに替えることが多いのですが、これは例外です。


※ 寸法はメーカー公表値および各社の実測値に基づきます。 ※ 手首周りとの相性は簡易な目安であり、腕の形状や好みで結果は変わります。